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2013年12月22日日曜日

群馬県上野村 農産物加工工場 ~農業の6次産業化の取組み~

平成初期に、行政が定住人口の確保として取組んだ群馬県上野村農産物加工工場を視察いたしました。人口1400人の村での取組み、雇用、産業、多くの問題を抱えれいます。しかし、農産物加工工場を活用して農業の6次産業化として、佐倉や地方の農産物を上野村で加工し販売できる手段が可能か、検討をしていきたいと思います。佐倉で農産物加工工場を建設するのは、無理ですが、行政、民間企業でも稼動率の悪い上野村の施設の活用は十分に可能だと考えます。

1.上野村
上野村は群馬県南西部で御巣鷹山など周囲は山岳地帯で神流川の渓谷に沿った過疎の寒村、人口は1400人を割り込みI&Jターン人口が17%という。しかし前村長の長期にわたる過疎対策が実を結んでいて、村営住宅設営や地元での職域開拓、観光資源や地域文化遺産の保全に努め、昔からの水力発電施設に係わる固定資産税収をベースに村営の活性化に力を入れている。
今回、村営の就労施設・地元での就労現場の一つになっている村営加工センターとビィラせせらぎを訪問し、村の活性化対策の現状と佐倉の逸品・商品作りに関する加工委託の可能性を検討した。

2.加工センターでのインタビュー
・村営の加工センター1は、菓子作り工房で、焼き菓子や大福を製造(PB商品と客先商品企画による委託生産品)、パート製造要員3人+パティシエ(栗野氏は企画担当)で運営、
当日は委託生産の焼き菓子(ラスク)とPBのバームクーヘン、大福を製造していた。
原料は原則村外仕入れ(村営産品は限られている)、加工費のみが加工センターの収入になり、加工費はネゴベース。輸送費は大和宅急便(多量に輸送する場合は村の冷凍車を利用可能)。PL加入、瑕疵・クレームは生産者に起因する場合加工センターの負担。発注ロットは交渉事、分割納入は可能だが少量移動は当然コスト高になる、保存は最長6ヶ月。
決済条件は月末締め翌月末現金払い(グリーブ武藤氏を取引窓口にする場合は別途取決め)。
現在6次産業化プロジェクトの申請中で許可が下りればレトルト食品を手懸ける事も。
・設備は村の活性化対策の一環で上質な設備を有するが、多くは遊休資産化(未稼働)、恐らく補助金対象資産と思われるので、転売や設備移動、目的外使用は許認可条件に抵触する可能性があるので、この場合は事前調査(村の意向確認)が必要だろう。
・加工費コストの交渉はかなり弾力的な交渉が可能と思われる。加工費=人件費水準は最低賃金レベルか?+輸送費、保管費、原料は実費ベース、工場管理費や償却費はカット可能ではないか、現状から低稼働改善に協力した形で加工委託する事で村にもメリットあり。
・加工センター2は、味噌倉を再利用した清涼飲料水・ジュース工場である。小池良子先生の指導を受け、生産システムも同類の設計になっている。果実等の原料投入、濃縮、煮沸、瓶等の容器への充填(半自動式)から保管まで一連の設備を備えているが低操業度のようだ。果汁等の搾りかすは産廃処理。風味はペーハー調整される。
現在手がけているジュースは、プラム・梅・りんご・ニンジン・りんごとニンジンのミックス・ブドウ・ブルーベリーである。稼働率が上昇して同一の設備で多品種のジュースを生産するとなると充填中の臭い混入が心配?(十分に洗浄していると言うが)。
その他奥の調理室でPBの椎茸を小分け袋詰めしていた(村の特産品販売用)。


 







以上 農業の6次産業化、佐倉に留まらず、ひろく視野を拡げるべきだと考え、行動します。

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